=令和元年の夏が往く >・・=

みなさんこんにちは。平素は鳥の巣釣り場をご利用いただき有難うございます。

台風10号が豊後水道を北上。釣り場にとって大きく西偏のコースと微かに安心したところ、一転、爆風というほどでなくとも長時間に及ぶ暴風で釣り場の筏に被害が発生し、補修のため数日間釣り場の閉鎖を余儀なくされました。現在も南方海上で台風発生が続いており、次々と来襲する台風に8月下旬から一月ほど筏の損壊→補修 →損壊→補修 →損壊→補修、を繰り返していた昨年の悪夢が頭を過ります。

台風10号が残した傷跡(2019年8月)

この季節の陽射しは真夏のパワーを維持しているものの、筏を渡る風にホッとする涼を感じるようになっています。釣り場の水温は27~28℃前後で推移しており、これまで30℃を超えた日はゼロです。さらに、直近の水温は下振れ傾向にあります。梅雨明け~8月前半に最高水温となる釣り場の水温特性を考慮すれば、現在のレベルから一気に30℃超まで上昇する(2℃ぐらいの乱高下はしばしば観測されるが)事態は起こり難いことです。予想通り30℃を超えない夏となれば、当釣り場では4年振りの現象です。

台風10号による釣り場の閉鎖はチヌ類に好漁の兆しが見られていた中多くのチヌハンターの出鼻をくじきました。しかし月末に持ち直し、8月は1.4尾(一人当たり)となり、結果、ほぼ例年並みの水準に戻しました。そうした中にあって、夏場に至っても40㎝を超える良型が頻繁に揚がっているのはうれしい今年のボーナスです。

夏の釣り場を代表する一方の雄アイゴは10尾以上(一人・一日当たり)の好漁が殆ど見られず今一つ振るいません。「イワガキの水揚げに伴う養殖ロープの引き上げがアイゴの好適環境を奪った」との指摘があります。確かにアイゴ不漁の主要因の一つかもしれません(悪しからず)。

その他の魚種として、引き続きアジ類が比較的好漁でサバ、チャリコがぼちぼち、稀にはコノシロ、キス、シオ、ツバス、カンパチ、セイゴやタカノハといったところで、こうしたメンバーが皆さんのご来場をお待ちしています。

秋の味覚サンマが大不漁とのニュースが流れています。かつてサンマは一年しか生きない年魚と考えられていました。年齢査定技術の発達によって2年ぐらい生きるらしいことが分かりました。下りサンマを使ったサンマ寿司や干物は和歌山の特産品です。サンマの不漁は地域の食卓にも少なからず影響を及ぼすことでしよう。

不順な天候の合間を縫って近隣の田んぼでは収穫作業を急いでいます。雨量の多さと強風による稲の倒伏で農家の皆さんは機械から手作業に切り替えています。残念ながら、刈り取られずに放置(?)された田んぼも散見されます。この天候と海洋環境がこの先の釣果やマガキの養殖に吉と出るのか否か、組合関係者は注視しています。