=新型C感染症が拡めたもの=

みなさんこんにちは。平素は鳥の巣釣り場をご利用いただき有難うございます。

里のあちこちに見られたユキヤナギが盛りを過ぎ、山桜も新緑の中に隠れ始めています。「年度が替わった、さあ・・・」と心躍る気持ちに乏しいのはコロナウイルスのせいでしよう。

釣り場水温は15℃を超えてきました。小幅な上下変動を繰り返しつつ、引き続き上昇していくことが見込まれます。3月のチヌ類は中旬以降にやや息切れ感がでて0.5尾(一人当たり)となりました。一方、アジ類は群れがぐっと小さくなり辛抱強く粘ることが必要になっています。ただし、沖側の深場で冬に比べると大型のサイズが増えているように見受けられます。

新型コロナウイルスによる感染症が猛威を振るっており、近隣では神事に伴う餅まきなども中止になっています。この微小粒子は軽重様々なものを社会にもたらしているが、その中の一つに “PCR”という言葉が挙げられよう。これはポリメラーゼ・チェイン・リアクションの頭文字からの略語で、遺伝子の断片があればDNAの増幅に関与する酵素を加え、温度をコントロールすることによって狙いの遺伝子を大量に増やす技術です。遺伝子は塩基とよばれる4つの基本単位「アデニン(A)」「グアニン(G)」「シトシン(C)」「チミン(T)」でコードされ、特定の組み合わせ(ATCとかACTとか)によって身体を構成する様々なたんぱく質の育成が指令されています。遺伝子には生命の基本情報が書き込まれており、すべての生命体が同じ遺伝暗号を使用しており、生物が共通の祖先に由来すると言われる所以がここにあります。ウイルスが生物か否かは議論の分かれるところですが、遺伝子は持っており、他の生物の身体を借りて自己を複製するのです。

遺伝子解析技術は病気の診断や原因究明、治療に威力を発揮しつつあり、またカバとクジラが近い親戚であるとか、現生人類がネアンデルタール人と混血したといった顕著な学術的発見に止まらず、親子鑑定などでも不可欠なツールとなっている。近年は環境中に存在する生物種群を一まとめで探索するといった研究分野(環境DNA)へも展開されている。PCRは生物学に革命をもたらしたが、一方、遺伝子解析の技術がなければインフルの一種として我々はこれほど新型コロナに大騒ぎすることはなかったに違いない。

上記環境DNAをヒントに、海中にいる魚の種類が判らないかと考える釣り人がいるかもしれない。遺伝子は条件が整えば環境中に相当期間残留する場合があるため、“今はいないが過去にいた”生物種の痕跡を拾う可能性もある。また、“釣れる・釣れない”にはご存知のように幾つか別のファクターが影響しますね。

遺伝子情報: ATGC・・・・・

コンピュータ情報: 1001001・・・・

  話は飛ぶが、コンピュータの情報は二進法すなわち“0”と“1”の組み合わせ(例えば、1001010・・・)で表される。近所に和歌山県が運営する情報交流センターがあり、その入り口にはこれをモチーフにした文字飾りが施されている。図書館も併設されており重宝させていただいている。ところでこの英名(Wakayama Prefectural Information Exchange Center)、やや堅苦しいと感じているのですが、皆さんはどう思われます?