=沈黙の春??=

  みなさんこんにちは。平素は鳥の巣釣り場をご利用いただき有難うございます。

定期的に南下する冷たい空気に呼応して釣り場も季節外れの寒さに震えあがります。とは言っても、里山のあちこちには新緑の塊が点描され、陽射しは日毎に強さを増してきました。田植えの済んだ田んぼもちらほら認められ、間違いなく晩春から初夏へとシフトしています。

釣り場の水温はコンスタントに15℃を超えてきました。上述の如く、寒気を伴った低気圧の影響で釣り場の水温上昇が当初予想より足踏みしました。水温との関連性は不明ですが、4月前半のチヌ類は0.5尾(一人当たり)で、主体は20~30㎝台の小型魚ながら40cm超の良型も結構混じっていました。こうした大サイズは貫禄があります。が、肌艶は若魚の方が圧倒的に輝いていますね。

アジ類は引き続き中・大型主体ですが、群れが小さく来遊も気まぐれであるため辛抱強く粘ることが必要です。他にはチャリコ(=マダイ幼・若魚)やコノシロ、ガシラがポツポツ、といった状況です。

いささか旧聞に属しますが、先月、Hさんがクエを取りす。釣り人は誉れ、観客は羨望かもしれませんが、小さな釣り場でも想定外のドラマが起こり得る一例です。

クエ(65㎝)初見参(?)

  さて、相変わらずのコロナ騒動。人の営みが失われつつあります。レイチェル・カーソンが過剰な農薬使用がもたらす未来への警鐘として世に出した「沈黙の春」とは幾分様相が違うかもしれないが、見慣れた風景が消え去ったという点で今回のウイルス禍にも通底するものがある。後に振り返ってみると、このウイルス禍が時代の転換点であったということになっているかもしれません。

政府が国民へのマスク配布を開始した。必要不可欠な人は大勢いることだろう。一方、鳥巣半島でマスクをつけた住人は殆ど見ない。マスクを辞退する選択肢が見当たらないのはどうしてだろうか?? ついでに言えば、近隣の海岸や路傍で廃棄されたマスクが目立ってきました。使用後の始末にもご配慮を!

この地域では先の大戦で“国民一丸となって”のスローガンの下で闘って疲弊し、直後に襲った昭和南海大津波によって家屋から衣類、備蓄食糧或いは働き手さえ失って窮している中、配給があったのは軍服のみだったそうである。そうしたどん底から這い上がってきた地元の年寄りには、(小姑感覚が混じっているかもしれないけど)ある意味で緩い昨今の騒動に対して歯がゆい想いもあるらしい!

人間は不都合なことを考えるのは避けたいものであるが、釣り場から穏やかな海岸風景を眺めるにつけ、近い将来に発生が予想されている大津波によって一変するであろう景色が頭を掠めることがある。大災害とは無縁でないこの地であるゆえ、備えや心構えを新たにする必要を強く感じる昨今である。釣り場に来場の皆さんには今更ですが、万が一津波アラートが発令されたなら車を捨て直ちに裏山に避難することを肝に銘じて下さい。

 ==釣り場臨時休業のお知らせ==

当釣り場(=養殖場)では新型ウイルスによる感染拡大の防止への取り組みの一環として、4月26日(日)~5月6日(水)の間営業を自粛いたします。また、これに伴い4月末より予定していたイワガキ販売についても延期することになります。ご不便をお掛けしますが、諸般の事情に鑑み何卒ご理解・ご協力を頂きます様お願い致します。

なお、営業の再開は状況によって変わる可能性があります。詳細は組合事務所(0739-22-2057:土日休日は不通)もしくは釣り場(0739-24-2761:休場中は不通)にお尋ねください。