=卒業 旅立ちの時 2021年バージョン=

 

みなさんこんにちは。平素は鳥の巣釣り場をご利用いただき有難うございます。

ユキヤナギが小ぶりの白い花を付け満開となっています。里山のあちこちに白~薄いピンクの点描が望見されます。山桜が咲き始めています。時同じくソメイヨシノの開花が宣言されました。陽射しの強い日の釣り台は汗ばむほどとか。寝ころぶお客さんも現れ、本格的な春の到来といえます。

紀南地方の早春の味覚 “ヒロメ”の漁はどうやら店じまいを迎えた模様。この時期が来ると反射的に味わいたくなる人も多いようで、漁模様について幾度か問い合わせも受けた。和歌山県でも御坊以北では採れないという話で、その地方にもファンがいる。これから漁が始まる“ツメバイ”と並んで地元を代表する地域特産種といえる。どちらも生産量が限られるため広く出回らないのが残念である。

海水温は15℃前後のやや上振れ傾向で推移しています。また透明度は引き続き高め傾向を維持しています。

三月前半のチヌ類は二歩進んで三歩後退といった感じで、日によって好・不調の波が大きい状況でした(0.35尾/一人あたり)。そうした中、ごく最近、今年最初の50㎝超えのチヌがNさんによって揚げられています。

沖合でカツオが好漁との報せが届いておりますが、アジ類は相変わらず低調で好転の兆しが見えません。湾奥の波止場でも釣り人の姿がめっきり減りました。

 

紀南の早春の味覚“ヒロメ”

 

“人生は本人の努力次第”というのはわりと流布している言説である。ところがどっこい、生まれた瞬間に決定されてしまって、後の努力ではままならない事もある。誕生月はそうした影響因子の一つで、プロスポーツの選手は早(1月から3月)生まれが顕著に少なく、試しにプロ野球選手の誕生月を調べると、4月から翌年3月にかけて人数は綺麗な逆相関を示すとのことである。ちょっと驚きのデータであったが、あるTV番組(某公共放送だったか?)で取り挙げられた話題である。同じような例として長幼の関係があるだろうし、性差もそうだろう。これらは器質的な差に加えて社会的背景も関わってややこしい問題も引き起こす。冒頭の摂理はちょっと煙幕を張った一面があるかもしれないが、先人の智慧が詰まっているに違いない。

この季節、学舎では卒業式が執り行われ、また会社勤めや永年の商いに別れを告げようとしている人も多いにちがいない。かつて“キャンディーズ”(高度成長期の匂いがする名前です)という3人組の女性アイドルグループがいた。彼女たちは人気の絶頂期に活動停止を決断した。ラスト・コンサートで別れを惜しむファンに向かって、「・・自分の力で翔びたくなった」というメッセージを残して前線から去った。「大人の階段を昇る・・」、という決意表明だったのですね。

齢を重ねた今になって分かるのは、「どこでも自由に翔べるわけでなく、望んでも入り込めない空がある」ということである。でも飛べる空は広い。そこで先ず自分の羽ばたきを磨けばよい。周りの風や仲間が知らず知らずのうちに導いてくれることも多い。