=夏の釣り場にご用心!=

 

みなさんこんにちは。平素は鳥の巣釣り場をご利用いただき有難うございます。

鳥の巣半島の田んぼは黄金に色づき、収穫を終えた気の早い田もあります。早苗が放たれてから三月と半分ほど。あっという間でした。かつてこの地では10月頃に米を収穫していたそうですが、台風や秋の高潮を避けるために早生米に切り替えたと聴きました。また、9月中頃から始まるミカンの収穫時期と重ならない配慮が働いた可能性があります。

釣り場の水温は30℃に到達しました。今後しばらくこの水準を維持するものと予想します。水の色は夏のやや緑がかった青色が優勢となり、透明度が上がってきました。

7月のチヌ類の釣果はほぼ1.0尾(一人あたり)となりました。中旬にやや息切れ観がみられたものの、前・後半は堅調に推移しました。魚体サイズは25~35㎝前後の小・中型が主体のなか、極稀に40㎝超級が混じる状況です。

小アジ(10㎝前後か)はチヌ類同様に月半ばに幾らか中だるみしたものの、初・下旬は比較的好調でした。軌を一に小サバの群れも盛り返した印象です。これを狙うシオ、セイゴの類も筏周辺に廻ってきているようです。あっ、フグが多いという情報も寄せられています。

アイゴは良型が片手、小型が両手、特に両手両脚前後。もちろん一級アイゴ釣り師クラスの数字です。これはこれで奥が深い釣りなのです。

学校が夏休みに入り、気温も一気に上昇しました。「涼しくてコロナ感染の可能性が小さい場所で気分転換を」とレジャー計画を練っており、その中には当釣り場も選択肢の一つになっているかもしれません。

炎天下の陽射しは想像以上に体力を奪い、時に熱中症を招き、間断なく揺れる筏や釣り台は容易に船酔い症状を引き起こします。両者の相乗効果で不調が深刻化することもあり、こうなると夏の筏釣りも楽ではありません。当釣り場は陸からアクセス可能とは言っても、実態と危険度は船で渡る海上の釣り場と変わるものではありません。

体調に加えて服装は大事で、身体を絞めつけない長袖に長ズボン、足元は靴や長靴に帽子がベター(むしろ必須)です。半袖Tシャツに短パン、サンダルで来られる方が増えますが、これは熱射病のほかにスリップ事故や飛び出した釘、針金で怪我をする可能性が高くなるほか毒魚に刺される危険も増します。強い紫外線によって眼に炎症を起こす可能性もあり、この点への配慮も必要です。

近年の高温傾向のせいかベテラン釣り師の中にも「気分が悪い」と訴えられる人が増えています。今までのところ救急車を呼ぶ事態にまでは至っていないのが幸いですが、普段釣りや屋外で活動をされない方々は特に気を付けて頂きたいところです。

夏は特にキャピキャピの軽装で「釣り出来ますか?」と飛び込みの方々が増えます。「ユーは何しに釣り場へ??」。もっとも、「何十年このスタイルで通しているんじゃい!」といった、我々の口出しが憚られるベテランの方もおられます。しかし、ここは先達として“快適+安全”性の範を示して戴きたいと願っている次第。

穏やかに見える内湾の釣り場であるが・・・

横道に逸れますが、学生時代の乗船実習では乗船前に頭髪の長さをチェックされ、前髪が眼に入るようならバリカンで無慈悲にバッサリと刈られた。今なら“暴力行為”だ“個性だ、多様性の否定だ”と騒ぎになる局面かもしれない。しかし、万が一海に投げ出された場合、髪の長さが生死を分ける場合があるのです。シビア―なリスクヘッジの一端です。

最後に付け加えるなら、雷にもご注意ください。雷が遠くても敏感な方は手がしびれるとおっしやいます。最近のカーボンロッドは電気の伝導性が高いのです。