=空飛ぶ車の時代へ=

 

みなさんこんにちは。平素は鳥の巣釣り場をご利用いただき有難うございます。

長期予報は平年より低い気温がしばらく続くと打ち出しています。が、梅が開花し、寒桜があちこちに散見され、季節は確実に春へと遷っています。海では稚鮎漁が早々と漁獲枠を満たし、短期で終了となりました。効率の良い漁業です。また、小舟によるヒロメの採藻が始まっております。何れも紀州路の春の便りです。

釣り場の直近水温は15~16℃前後がベースとなっており、寒気が南下すると一時的に2~3℃低下します。大気温の影響を受けやすい湾の特性が如何なくなく発揮されております。透明度は引き続き極めて高めで経過し、海中に林立したカキの養殖ロープがくっきりと視えます。

  定期的に南下する寒気団や南岸低気圧の通過に伴う荒天に加え、オミクロンによる感染拡大によって来場者が極めて少ないため、目立った釣果が得られておりません。釣り場の状況を調べに幾人か来場されましたが、生憎とめぼしい情報が提供できておりません。向かい側の波止場に太公望の姿が増えているので、湾奥にはアジが群れているらしいと推察しております。なにしろ彼・彼女らは独特の情報網を有しているようですから。

 釣り場周りで採餌する鵜の群れ(水空自在の優れもの!!)

  最近、空飛ぶ車の一般販売が開始されたとのニュースが目に留まりました。高層ビル街を小型の飛翔体が飛び交う未来絵図を眼にした人も多いはず。半世紀以上前に子供時代を過ごした我々世代ならテレビで流れていた「スーパージェッター」を想い起さないだろうか?

主人公の若い青年(そうした概念はもはや無意味になっているか?)は一千年(今なら950年後?)の未来から時の流れを越えてやってきた未来人である。彼が愛用する乗り物は空飛ぶロボットカー「流星号」。腕に装着したウエアラブル端末で交信が可能となっており、「流星号 応答せよ!」と叫べば直ちにエコモードから立ち上がり、素早く駆けつけてくれるのである。まったく頼りになる相棒である。セキュリティーは特殊な暗号だろうか・・・、音声認識も採用されていそうだ。

当時、このウエアラブル・デバイスが何かの懸賞となっており、応募したら運よく当たって送られてきた。しかしながら袋から出てきたそれはプラスティックのちゃちな代物で、先端技術の欠片も詰まっていなかった。「全く子供だましじゃないか!」と、がっかりした幼い記憶が蘇った。

 近年のITを中心とした技術発展は子供時代の夢を現実のものとして引き寄せつつある。そう言えば近頃、ベテラン釣り師のNさんは手首に向かってしきりに話しかけている。また、釣り場上空でしばしばドローンの目撃例もあるそうだ。未来技術の実証実験では・・・ないでしようかね? 但し個人的には極度の高所恐怖症であるため、低空飛行専用車や専用レーンといった選択肢もお願いしたいところである。