==IT時代の人間の能力==
みなさんこんにちは。平素は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。
今年の田辺地方はしとしと雨の典型的な梅雨らしい日が多いとの印象です。但し、気温は高めで、蒸し暑いと感じるのも今年の特徴でしようか。鳥巣半島の入り口ではハマボウの花が咲き始めました。ショッキング・イエローに近い色で大振りな花です。近隣では稲の穂花が咲き、実入りが進んできた田んぼもあります。
釣り場の水温は25~26℃を前後し、直近の暑さと共に上昇傾向が窺えます。
海は引き続き碧緑色がベース、透明度は中位からやや低めと認識しています。
6月前半のチヌ類はほぼ1.5匹(1人当たり)でした。月初めから比較的好調で、特に月末は高いレベルを維持しました。獲物は20~45㎝とサイズは幅広で、40㎝超級もかなり揚がりました(前節よりも良いぐらい)。引き続き型の良いヘダイもしばしば貌を見せておりました。ここにきて何れも例年並みに小型魚の割合が増えてきた印象です。
アジ類は一時ほど大物が揚がらないものの20~25㎝クラスでわりと数を揃えられた模様。やや“青“が優勢か・・・。
アイゴは昨年に比べれば低空飛行が続いています。イワガキの引き揚げ作業が生息場を奪う結果となったかもしれません。いつになくアイゴ釣りのアイコンN師の足が遠のいているのはそのせいかも・・・。
鳥の巣半島より神島を望む(梅雨晴れの夕方)
少し前に腰を痛め、ちょっとした動作の際に痛みが走るなど、今も引きづっています。 若い時は週単位で回復を計算できたのに、最近は月単位、しかも必ず治るという確証が持てない状況です。
「筋肉は裏切らない!」とは某大学の体育会系教員のキャッチフレーズでありました。この2,3年、筋肉(その他各身体パーツ)に年齢なりの衰えを痛感しています。「いつかはきっとこんな日がくると想わずにいた(By杏里)」というのが偽らざる気持ちで、不遜にも数年前まで「このまま何とか全うできそうだ・・」と大きな勘違いを犯していました。
高齢者は実際と肉体年齢に個人差が大きくなると云われておりますが、どうやら平均値のあたりで順調に老化が進行している模様です。中学時代の同級生と話をしていたら「男子の半数は鬼籍に入った」という話題に及んでビックリ。むしろ「まだ自力で生活できていることを佳とすべし」という想いが頭を掠めました。
ところで近年のIT技術の進歩には目を見張るものがあります。半世紀前にこうした文章は手書きでした。原稿の修正が面倒で、後に手直しが出ないよう相当に注意を払っていました。
現在はPCの文書ソフトによる作成が主体で、文字や文章の修正・訂正のみならず、段落の入れ替えが簡単にできます。さらに文字の縮小や拡大、多様な文字種類さえ自由に選べてすこぶる便利です。
でも誤変換にイライラさせられることも多く、我々世代では一般的と云える構文や漢字がすんなり変換できない場面にしばしば遭遇します(役所でよく使う日本製ソフトは割とサクサク動きますが)。
そういう際は機械と闘うのを諦めて云い回しを変えたりするわけです。あるいはPC特有の変換ミスによる誤記もあり、後で気づいたり指摘を受けて赤面・・・という事も頻発です。これらは見方を変えれば、伝統的な日本語が機械によって制約(?ソフトな支配)を受けている一例とも云えます。
昔は車で遠出する際には地図等で事前に経路の下調べを行い、ある程度頭に入れて出かけたものです。しかし今や、ナビや地図アプリがその場で最適なルートを指示してくれます。
頻繁に使う電話番号は記憶していたし、必要とあれば電話帳を開いて調べたり確認をしました。うろ覚えの漢字・言葉の意味は辞書や辞典を引いて調べたのですが、今はPCやスマホに保存、若しくはネットで簡単に調べられます。便利な世になったものですね。
ところで我が家の後期高齢者は当方より余程電話番号を記憶し、漢字も頭の中に入っています。若い世代はこうした部分を外形化しているわけです。
先日子育て世代を自称するある母親からの、「現金払いは子供の計算能力や金銭感覚を養うのに役立っている。カード決済が増えていくと少し心配!」という投書が印象に残りました。我がモットーである “ニコニコ現金払い”は時代に取り残されつつあると想っていたら、何と“年寄りのボケ防止”に最適ではありませんか!?
若人は先端機器を使いこなすのに長けていても、人間の能力として親世代より退化しているのではないでしようか? まだスマートフォンなど一般的でない時代、職場の先輩が「人間の生物学的能力はピークを過ぎて下り坂である」と話しておりました。この現実を眺めると、あれは「時代を先取りした卓見であった」と思い至ります。
一方、「受験勉強の為と必死で暗記した努力は社会生活を送るうえで意味の薄いエネルギーの無駄使いだったのでは?? 」という異見もありそうですね。これに対するオジさんなりの回答はあるけれど、とりあえず「人生の中で必死に頑張る時代も必要」とだけ述べて置きましよう。