==2025(R7)年の幕開け==

 

新年あけましておめでとうございます。日頃は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。

先の年末年始、紀南地方は天候に恵まれ、割と穏やかに過ぎていきました。昨年の能登の大震災のような大きなニュースも無かったのは幸いでした。

最近の寒波襲来で湾内に白波の立つ日が多くなりました。俗に“ウサギが飛ぶ”と云います。片や里山に目を向ければ、すっかり葉を落として幹と枝だけになってしまった木から水分の抜けた赤茶色の葉っぱを遺したものが点在しています。このように緑のキャンバスに点描された景観は紀南の冬の典型的な景色です。

釣り場の水温はコンスタントに15℃を下回り、直近では12℃台まで下がる日も出てきています。

海の色は碧みがかった緑で、透明度は高位となっており、筏の上から海底がくっきり視えます。

年末からしばらくの間規小さな規模の赤潮が発生しておりました。以前、こうした事例を水産試験所の研究員に紹介したところ、「冬に赤潮ですか?」と訝しがっておりました。というのも、「弱い日射に、透明度が高く有機物など懸濁物が少なくなったこの季節は植物性プランクトンの増殖に適さない」と一般に信じられているからです。ところが鳥の巣釣り場ではここ数年、理由がはっきりしないのですが、冬の赤潮発生は恒例の現象となっています。その赤潮も現在は収束した模様です。

2024年12月のチヌ類は約4尾(1人当たり)と高い数字をたたき出しました。但しサイズはやや小ぶりに偏りパーフェクトな釣果にはいささか物足りなかったかもしれません。2025年の走りはまだ良型チヌが姿を見せていない、いささか低調な滑り出しとなっています。その代わりと云っては何ですが、40㎝級の良型のヘダイが揚がっています。

この辺りでは水温が10℃に近づくと浮き上がりや凍死した魚が出てきますが、今のところそれらしい兆候は認められていません。と云いつつも、水温が下がって(<15℃)きたことが釣り場周辺の魚の活動にブレーキをかけている可能性もあります。

アジ類については残念ながら信頼のおけるデータが得られておりません。但し、ウの群れの来遊がしばしば目撃されますので、浮魚の群れが湾内を回遊している可能性を示唆しています。

最近、釣り竿をもった小中学生達をしばしば目にします。そうしたグループの1つに声を掛けたところ、ボラを狙っているとのことでした。カラスミ造りではなさそうだから、食べるのかしら。それとも引きの醍醐味を味わっているだけなのか・・・。

自宅に持ち帰っても保護者の皆さんは「もう~、台所が汚れるし臭いから家でそんな魚は料理できませんからね!」なんてつれないことを云わないで下さい。フライにするとかなりイケるルと釣り場のベテラン達が話していました。

 

2025年の釣り場営業初日の朝

 

秋季の高い水温環境が長引いたことで成長が遅れたマガキは1月15日(水)から出荷・発売を予定しています。当初は予約販売に限定され、この購入の予約を1月10日(金)午前8時から受け付けることになっています。最近の検査では「身入りが進んできているものの未だ個体ごとにばらつきがある」とのことでした。

棚卸しの状況によってその後も若干量の販売が見込まれますので、希望される方は折に触れて連絡を頂ければ幸いです。但しタイミングによって受付できない場合もありますので、この点は予めご承知置き下さい。