鳥の巣釣り場通信(2026‐12)

===海洋浮遊ゴミの自然史(概略)===

 

鳥の巣半島への入り口に立つハマボウが花を着け始めました。鮮やかの黄色です。

紀伊半島を目指してやってきた台風7号は初期の予想コースよりかなり南を通過したため当地への影響は大きな雨のみで風は殆ど感じられませんでした。それにしてもベテラン漁師達、台風の影響の具合を読み切ったのか、避難してきた漁船の数はいつもの1/3というところでした。流石の経験知、です。

釣り場の水温は26℃をベースのせめぎあいとなっております。早々と梅雨明けした昨年は30℃を窺うレヴェルであったから、それより2~3℃低め、今年はほぼ平年並みで推移、と認識しています。

透明度は台風に伴う降雨もあって現在は低~中位となっています。

6月のチヌ類は2.3尾(一人当たり)となりました。釣果に乱高下があるものの、釣り場としては好調を維持しています。引き続きサイズの主体は25~30cm台ですが、直近でも40cm超級もある程度の数が揚っております。

アジ類は20~25cm前後を主体に数匹~数十尾で、時間、日毎の変動が大きい模様です。これが釣り本来の姿と云えるのかもしれません。ただベテランT氏は「サイズが少し大きくなってきた印象を受ける」と話していました。

アイゴは数尾から両手超えといったところです。アイゴは水産界では未利用魚との認識で食材に使う地域が限られています。が、前にお伝えした通りベテランY氏の愛猫はアイゴがお気に入りとのことなので、忖度のない猫の振る舞い故、その味は確かと推せます。

地元の民宿ではしゃぶしゃぶで供することが多かったようですが、一夜干しもかなりいけます。内臓を傷つけず早めに捌くのが肝要とのことです。その際、毒をもっているため先に鰭類を落としておくと安心です。

 

 海からの訪問者 (stranger from the sea)

 

先週、行政主導の田辺湾内一斉清掃活動が行われ海岸がすっきりしました。ゴミは日々流れてきますが、しばらくの間はきれいな海岸風景を観られるはずでず。

個人的にはこの10年ほど打ち上げゴミ集めをささやかなボランティア活動としています。ある程度の期間続けていると、ゴミ(ぷらゴミ)の種類も時代を反映していることに気づかされます。

コロナ禍の一時期はマスクが多かったのですが、最近は殆ど見なくなりました。その一方で釣りに係るゴミが増えた印象です。これらは撒き餌のプラスティック袋、針袋、浮きなどが代表格として挙げられます。

釣り人気はコロナ禍に蜜を避けるレジャーとして人気があがったようで、例えば当釣り場の来場者数はコロナの時期がピークでした。想像するに、磯釣り場にはテグスや針、錘り用鉛などの関連ゴミも相当出ていると推察しますが、これらは海の底に沈んでしまったのでしよう。

ゴミとなって流れ来るレジ袋はK大臣の有料化宣言以降に幾らか減少した印象を受けます。これに対し減っていないのは食品トレイ、菓子類の包装袋、弁当の箸袋やバラン、ペットボトル、コーヒーなどの缶、栄養ドリン瓶、肥料袋、家庭菜園のポットなどなど。

漁業活動に伴うぷらゴミの打ち上げについて正確なデータの持ち合わせは無いけれど、各種フロート、防舷材など)、減少傾向にあると推察します(。何しろ台風時に非難してくる漁船の数は10年前の半分程度ですから。

海洋ごみは塩分を含むため焼却すると塩素ガスが発生し、これが焼却炉の鉄と反応して腐食を促します。この点を踏まえ、雨に打たせて脱塩を図ったゴミのみを袋詰めするよう個人的には心がけています。近年は邪魔者でしかなかった海洋ぷらゴミの再資源化も模索されているので、その実証研究の進展に期待するところ大です。

実は定期的に鳥の巣半島の打ち上げゴミの清掃をやられていた個人ボランティアの方がおられるのですが、最近姿を観ないので気になっています。健康上の問題でなければ宜しいのですけれど。

さて、時あたかもワールド・カップの真っ最中、試合後にスタジアムのゴミ拾いをする日本サポーター(並びに試合後のロッカーを掃除する選手、関係者)が評判になっています(一部に「清掃業者の仕事を奪う」との意見もありますが)。

かつてアフリカのとあるサッカー強豪国からヨーロッパ某国まで飛行機を利用して降りる際、今まで見たことのないような大量のゴミが座席周りに散乱している光景を目の当たりにし、「何だ、これは。国民性の違いなんだなあ~」と驚いたことがありました。

しかししかし、上記のように民度が高いと喧伝(?虚名)される日本では至る所でポイ捨てゴミが見つかりますから、ピノキオほども鼻を伸ばせませんね。

鳥の巣釣り場通信(2026‐11)

===子供の名前が読めない・・===   里山の緑もすっかり濃くなり初夏の装いに替わりました。道端に名前を知らない野草の小さな花々が散見されます。ネットで検索すればかなり精度高く正しい名前が表示されるそうです。これに対して昆虫は正答率が下がるとか。種類を識別するマニアックな形質が外見だけでは捉えにくいからですね、多分。 先の台風は薄皮一枚で直撃を交わした状況でしたが、予想より被害が少なくて幸いでした。梅農家にはダメージだったかもしれないけれど、米農家からは「水が入って良かった」という声が挙がっていました。...

鳥の巣釣り場通信(2026‐10)

===オキアミの取り柄は釣り餌だけでない===   ツツジの季節が終わろうとしています。ツバキは花柄側を上にして地面に鎮座していると以前記したのですが、ツバキは花弁を上に落下しているものが半数若しくはそれ以上です。ツツジも結構立派な花ですが、花の特性が空気抵抗を受けにくいようです。 釣り場の水温は梅雨明けを彷彿させる暑さが続いたにも拘わらず意外と昇温が抑えられています。夜間に涼しいのがその一因でないかと推察します。と云っても上昇傾向にあるのは間違いなく、直近は25℃をベースに変動しております。...

鳥の巣釣り場通信(2026‐09)

===長期予報は暑い夏とか===   近隣の梅園で収穫作業が始まっています。釣り場への道中でも作業の一団に遭遇しました。最近知り合った梅農家に今年の作柄を尋ねたところ、「良くないなあ~、赤字だわ」と漏らされました。一次産業に難しい時代です。 海へ目を転じれば、“ツメバイ”採りの小舟が目に入ります。有力組合員O氏の小舟も採集物を携え頻繁に姿を見せています。潮の干満が大きいこの季節、組合関係者も藻場増殖関連事業のため岩礁で作業する機会が多くなっています。  ...

鳥の巣釣り場通信(2026‐08)

===自然は時に試練を与える===   里山は新緑に満ち、下草の伸びも日一日です。この大型連休、快晴続きとまでいかないけれど初夏の兆しといって差し支えなさそうです。鳥の巣半島の田んぼは一足早く早苗が出揃いました。 釣り場の水温は20℃を超え、直近は21~22℃をベースに変動しております。 海の色は緑が優占し、透明度は中~高位となっています。今年は水温も透明度もやや高め傾向との感触です。...

鳥の巣釣り場通信(2026‐07)

===春のまどろみの中で・・===   春は菜の花類をはじめ黄色の花が目立ちます。単なる個人的印象かとも疑っていたのですが、日本料理の世界でも「春は黄色が季節の色なんです」と講師の先生が力強く話しているのを聴き「なるほど、一般的な受け止めなのだ」と心に刻めました。 鳥の巣半島では田植えの準備が急速に進んでいます。水を溜めた田んぼに映り込む新緑はインスタ映えします。こうした映像では見えてこないけれど、里山には時期特有の匂いがあります。野外で昼寝したくなる季節の到来。...

鳥の巣釣り場通信(2026‐06)

===時代は巡る===   新しい年度に突入しました。同じことの繰り返しのようにみえても毎年少しづつ違っています。 里山の桜はすでに葉桜に替わってきており、散った花弁が田舎道に散りばめられています。藪ではウグイスが盛んに鳴き交わしており、「田舎の春だなあ~」なんて緩んだ気持ちで鳴き声を聴いていたのですが、「あれは繁殖の季節を迎えたオスが涙ぐましい自己アピールをしている姿なのだよ」と知人が教えてくれました。野鳥として生きるのも苦労が絶えないものです。...

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