===年齢を重ねるほどにやせ細る感性かな?===

 

里山にうっすらと赤みを帯びた紋様が現れだしました。山桜の花芽が膨らんできているのでしよう。水仙はそろそろお仕舞になり、一方で椿の花が人目を引きつけます。またエンドウの類もぐんぐんと成長してきました。鮮やかな黄色の花を着けます。春は黄色の花を着ける植物が多い気がします。

釣り場の水温は一時20℃に迫ったのですが、直近は17~18℃をベースに上下しています。20℃といえば4月半ば頃の水温レベルですから少々焦りました。それでも通年より2℃前後高めとなっています。

透明度は水温の昇温時時に合わせて高くなったものの、その後はこの時期らしい中位レベルに下がっています。”高水温=高い透明度”のパターンから沖合系水の不定期的な湾内への流入が考えられます。

2月のチヌ類は寒波と荒天で釣りには厳しい条件の日が続きました。しかし月末になって50cm前後の良型がポツポツと姿を見せるようになり、シーズンの到来を予感させます。水温は変動を繰り返しつつ長期的には上昇傾向にあるため希望をもって状況を眺めています。

アジ類は25cm前後のサイズが集まっているようです。数を揃えるのが難しいまでも良型が数尾程度の釣果は期待できそうです。

メジロらしき大物が筏を掠めて泳ぎ去る様子がしばしば目撃されており、実際数匹の釣果情報も挙がっています。ただ大物を取り込むには間髪を入れず合わせることが肝要で、遅れるとロープに絡まるとのことです。

筏周りのボラの群泳は3月に入って姿が消しました。底に沈み(?)チヌ釣りの針に掛かるようになったものと見受けられます。

 

袋掛けが進むビワ畑

 

冒頭にも記したように、鳥の巣半島には椿の木があちこちに在ります。鮮やかな赤色の大ぶりな花を車のタイヤで踏みつぶすのがためらわれます。

そうした季節の話を知人としていたところ、俳句愛好家の先方から夏目漱石に

「落ちざまに虻を伏せたる椿哉」

という句のあることを教えられました。「椿の花の花弁がお椀を伏せたようにアブを絡めとって地面に落ちた」という情景を詠んだものと推察します。

ただ「椿の花は空気抵抗をうけて通常は花弁を上にして落ちる(バトミントンのシャトルを思い起こして下さい)ので、現実に起こりにくい現象ではないか」と植物にも詳しい件の知人(理系)が指摘するのです。

実際に落下した椿の花を調べてみるとその通りで、ほとんど全ての花が花弁を上にして地面に転がっていました。確認した限りで逆のパターンが数例あった(統計的には棄却されそう)のですが、緩斜面だったため転がってひっくり返ったという疑いも捨てきれません。

当方も先の句に幾らか戸惑いを覚えました。それは「椿の咲く時期にアブの姿は見ないなあ・・・」という田舎の生活者の視点に加えて、「ああ見えてアブは極めて俊敏だから椿の花ごときにトラップされるかしらん、帽子で追い払おうとしても身体に触れるのは至難ですよ、実際」という疑問が湧いたからです。

椿の季節は4月頃までというから、遅咲きの椿の周りを季節先取りのアブが飛び回ることがあるかもしれないし、気温の低い4月ではアブの動きも夏より鈍いから椿の花にトラップされるようなことも起こるのかもしれません。でも彗星が地球に衝突するぐらいの確率でなかろうかと推察する次第です。

でもでも「何といっても正岡子規とも親交の深い文豪の秀句ですからねえ、千歳一隅のチャンスを捉えたのかもしれないし、当方の鑑賞力が貧しいのかしらん?」とも想う訳です。

画面の向こうから「自然の営みを巧みに映像化したこの句の魅力が分からないのかねえ。“おっちゃん”達のやせ細った感性に限りない寂しさを覚えます」、といった夏井先生の声が響いてきそうですけれど、俳句って結構頭でコネコネする場合もあるし・・・。