===春のまどろみの中で・・===

 

春は菜の花類をはじめ黄色の花が目立ちます。単なる個人的印象かとも疑っていたのですが、日本料理の世界でも「春は黄色が季節の色なんです」と講師の先生が力強く話しているのを聴き「なるほど、一般的な受け止めなのだ」と心に刻めました。

鳥の巣半島では田植えの準備が急速に進んでいます。水を溜めた田んぼに映り込む新緑はインスタ映えします。こうした映像では見えてこないけれど、里山には時期特有の匂いがあります。野外で昼寝したくなる季節の到来。

釣り場の水温は20℃を超え、直近は21℃をベースに変動しております。

海の色は緑が優占し、透明度は中~高位となっています。今年は水温、透明度はやや高め傾向で経過してきた印象です。

4月前半のチヌ類は1.4尾(一人当たり)で上向き傾向にありますが、日ごとの釣果に乱高下が認められます。サイズは20~40cm台が主体で、この辺りで云う50cm超えの大物は極端に少なくなりました。小型サイズの出足が幾らか早めかもしれません。

アジ類は数尾程度~爆釣という乱高下。サイズは20~25cm前後が主体で尺サイズもまま目にします。アジ類も他魚種同様に釣果の日変動が大きくなっています。H海峡の安全航行並みに予測が難しい状況です。

スズキの類はしばしば姿を現しているようですが、イシダイは今年の釣りの許容尾数を超えたのかもしれません。

 

慌ただしい釣り行になったかも(好漁日のHさん)

 

近頃工事現場でクレーンが倒れたとか足場が崩壊したという類のニュースに接することが増えました。細かい数字は持ってないため思い込みかもしれないけれど、そういう印象です。

近年のコスト意識の高まりによって時間をかけた丁寧な作業をやれなくなったことのほかに、熟練作業員が減ってきたことが大きな背景要因であろうと推察します。

先日某公営放送で流された東京タワーの建設工事に係る映像を見ていたら、当時の作業員は数十~数百メートルの高層で命綱もつけずに作業をしているのですね。

高所は地上に比べ風は格段に強く構造物も横揺れします。従って体の保持や釣りあげ作業に最新の注意が必要です。当方などは高所恐怖症だからそのレベルの高さだと固まってしまうのは当然として、失禁という事態も想定範囲です。

彼らはそこで様々な作業を遂行するだけでなく、その中で工具や小さな組み立て資材の投げ渡しすらしていたのです。受け渡しの失敗は許されませんよ、落下すれば爆弾並みに危険ですから。現在目線でいえば明らかに安全軽視、あり得ない作業管理とされる状況です。

時代背景が違ったといえばそうですが、作業員にそれだけの技量があったのは間違いなさそうです。逆に言えば現在は道具を使って安全を担保するぶんだけ人間の技能が落ちてきているのでしよう。

最近、近所の倉庫で小さな工事がありました。その際に組まれた足場をみて「これはいくら何でも大胆な・・・」と驚かされた事例に接しました。案の定、この足場の支柱が時間と共に一部沈み込み、逆に一部で浮き上がりが起ったのです。大きな事故につながらなかったのが幸いでした。まさか現場作業員にとって「大丈夫、乗り切れる!」という紙一重の見切り仕事であったなんて・・・??

便利な道具としてのITの発展が人間の潜在能力を奪っている(?)ということも似たような構図と捉えられないでしようか(展開がいささか飛躍するかも知れないけれど)。

私などPCを使いだして漢字が書けなくなりました。文章もパソコンの変換コードに左右されています。時にイラッとしますが、書く能力はPC以前より落ちているのは間違いありません。今や四則計算は機器任せになり、割り算の計算に冷汗を流し、電話番号は後期高齢者より憶えていません。

ここ数年のAIの著しい進展は社会生活を劇的に変えようとしています。将来に一抹の懸念を抱えつつもこの流れは当面止まりそうも無いけれど、先の身近な例にも見て取れるように人間の潜在能力を劣化させているに違いありません。

ITリテラシーの高い人たちから「人間の能力を別の方向に使えば問題はないし、AIにはそれ以上に大きな可能性とメリットがあるからこれを活用しない手はない」といった具合に指摘されそうだけれど、「便利だからと云って無自覚的に使うのをためらう瞬間があっても良いのでは」、という立場です。

現在文明が崩壊した後に生き残るのはアフリカや南米辺りの原住民ですかね。あるいは人類が滅び、現生動物種の中から新たな知性体が誕生する可能性だってあります。いつぞや頭足類が候補の一つとネットニュースで流れていましたから。

あるいはSFの中で描かれる機械文明が勃興する可能性もありそうです。機械が統治する世界など考えたくはないけれど、「鉄腕アトムの時代から機械と親和性の高い日本人は案外うまくやっていけるのかも」などとつい要らぬことを考える昨今です。

将来の子孫に向けて「全てあなたたちのご先祖様がやったことなんです」というメッセージを収めたタイムカプセルを用意しておくのが唯一の謝罪なんて事態はあって欲しくないですね。