=令和のスタートは良型チヌと共に=

みなさんこんにちは。平素は鳥の巣釣り場をご利用いただき有難うございます。

紀州路は路傍のあちこちで早咲きの水仙が北風に揺れており、品の良い寒ツバキや山茶花に鮮やかで派手なアロエの花が季節に彩を添えています。ここ鳥の巣半島の周辺地域は比較的穏やかな2020年の年頭を迎えています。

釣り場の水温は昨年末から16℃を前後しており、これまでのところ15℃以下を記録したのは一日だけでした。このため、昨年に比べると若干高め傾向にあります。

12月前半のチヌ類の釣果は30㎝以下の小型魚主体に0.8尾(一人当たり)で、30㎝越えの良型を見る機会はめっきり減っていました。そうした中にあって、年明け早々にY名人が40㎝級のチヌを連続ゲットし、続く一投でマトウダイ、と年末の低調傾向を打ち破る好スタートをきりました。「クーラーボックスが肩に食い込む!」と言いつつ、足早に釣り場を後にしました。

アジ類は青・赤混じりの小型サイズが主体の中に30㎝級の大物が混じり、釣り場の滞留時間にも拠りますが、数十~100匹以上のレベルです。また昨年に引き続き、岸寄りの筏周りに小アジが群をつくり、養殖かごに突入した不幸な個体も散見できます。もっとも、アジにとって釣られるのとどちらが不運な終末か定かでありませんが。さらに、運と腕次第でアジの上位捕食者に連なるヒラメ、ヤズやメジロ(=ブリ若魚)が揚がってきます。Hさんも狙い通りの“青もの”で年頭のスタートダッシュに成功した一人となりました。

 

内ノ浦湾:灯台と舟屋のある風景

かくして、令和初頭の釣り場は天気も釣果もまずまずの滑り出しとなりました。願わくは、引き続き平穏な年であることを願うのみです。令和の”令“は装束を整えて神の託宣を聴く姿を表しているとか! 何方か、既に神言を受けられたなら先の展開を教えて欲しいものです。いやいや、余計なことは知らない方が良いか・・・??

本年も鳥の巣釣り場どうぞよろしくお願いいたします。

PS 今冬のマガキ生産量は極めて低調に終りました。このためお客様の要望に応えることができませんでした。マガキの養殖場としては南限或いは南限に近い当漁場では生産量が大ブレしやすいようですが、その原因は明らかになっていません。全国的に高温が記録された2019年の夏、当釣り場に限れば豊漁だった昨年と比べてマガキの適水温を超える>25℃(及び30℃)の日は少なめでした。ここにきて、小型サイズのマガキに成長の兆しが認められるため、この辺りに原因解明のヒントが潜んでいるかもしれません。参考まで、長崎県は早採りカキが台風による脱落で不漁であったものの、中・遅採りは好漁を予想しているとのこと。広島湾は身も入って比較的良いとの情報です。また聞きでは、カキ街道を有する三重県は当地に似てサイズが小さく量も少ない不作年だったとか。