鳥の巣釣り場通信(2026‐02)

===紀南の海辺に春の息吹===

 

紀南では梅の花が咲き始めており、梅林は日ごとに色づき賑わいを増しています。水仙もあちらこちらで眼福を運んでくれます。水仙は北風の吹きすさぶ里地であっても、日当たりさえ良ければうらやましいぐらいに元気です。そういえば釣り場周辺の枇杷も控えめながら花をつけています。

釣り場の水温は、月初めは黒潮系水の影響でやや高めであったものの、その後の強い寒波襲来で15℃を下回るようになり、直近は14~15℃前後で変動しています。いささか乱高下の様相を呈したものの、今はほぼ例年並みといえます。

透明度は赤潮が消失して以来この季節らしい高め基調で推移しています。

先にも報じたように筏周りで大型のボラが群れています。これ程の群れが長期間水面に集まるのは珍しい光景のようで、ベテラン管理人も「棒で頭を殴れるのよ・・・(紀州弁をいくらか翻訳」)と呟いておりました。ボラからすれば「私たち今とっても良いところ、だから邪魔をしないで!」ということになりましようが、一見の価値がありますよ。

1月のチヌ類はほぼ0.5尾(一人当たり:暫定値)となりました。月の後半は荒天のためもあって殆ど釣りにならなかったうえ、天気の合間に竿を出しても低水温・高透明度のせいか「魚の気配がない」、といった状況でした。残念です。今後の水温上昇に希望を託しています。

アジ類も荒天の影響を受けて釣果情報が入手できておりません。尤も湾奥の波止場では釣り人やウミネコの姿が絶えることがないため、湾内にはまとまった群れが常在しているのは間違いないところです。

 

 

陽だまりに咲く水仙(2月1日現在はもっと咲き誇っています) 

 

数年前、知人からことばの成り立ちについて解説した書籍を紹介されました(今井むつみ・秋田善実 ”言語の本質“ 中公新書)。油を指してみても錆びついた頭にすっと入らない内容もあったのですが、教えられることが多く、興味深く読了しました。

中でも “オノマトペ”(”わくわく“、”ざわざわ“、とか”ぷんぷん“や”ぷりぷり”の類)に関する論考にいたく興味をそそられました。従来、”オノマトペ“は言語の発達史において注目される存在ではなかったのです。これに対して著者らはその重要性に光を当てました。

聴くところ、諸言語の中でも日本語は擬音・擬態語の使用頻度が高く種類も豊富なのだそうですね。“ニャンニャン”や“ワンワン“がそれらの仲間なのか分からないけれど、”じとじと“や”はらはら“(その他多数)などは疑いないところです。こうした言葉は英語やフランス語などにはあまり見られない日本語の特性だとか。

幾ばくか縁のあったマレーシアでは(ということはインドネシアでも) “サマサマ(=どういたしまして”)や”ジャラン-ジャラン(=散歩)”なんて言い回しを頻繁に耳にしていたため、繰り返し語はある程度普遍性が高いものと想っていました。ただこの語が言語学的にオノマトペに分類されるものかどうか自信がありませんけれど。

先の本を読んだことを契機に、図書館で日本語や言語に関する書棚を覗く機会が増えました。専門書にはとうていついていけないから一般向けの啓蒙書狙いです。出版文化を支えるには購入がベストでしようが、置き場が限られることもあり、退職後はよほど手元に置いておきたいもの以外はもっぱら図書館頼みです。

ここで白状すると退職後にボランティア的立場で日本語教師として働けないかとお気楽な考えを持っていたことがあります。でも日本語を教えるのは実にハードルの高い仕事であって、永年日本語教師として活動してきた清水由美によれば、「日本語をしやべるからと言って、そんな甘いものではありませんぜ!」 (“すばらしき日本語” ぽぷら新書)ということで、ご指摘にはまったく納得です。そういえば父親も頻く云っておりました、「甘く考えたらいかん、なんだって楽な仕事はないぜ」と。

いくつかの関連本を読む中で新たな発見もありました。それは国語の文法に関する解説は全く頭に入ってこない事実です。情けないほどに。哲学関係の本も同様ですね。頭の神経回路が形成されていないからと想いたいけれど、きっと地頭のせいでしよう。それでももうしばらくはだましだまし付き合う必要があります。

鳥の巣釣り場通信(2026‐01)

  ===2026年おめでとうございます===   新しい年が始まりました。寒波で荒れ気味の天候のなか、釣りには厳しい幕開けではありました。その後も断続的に荒れる日が巡って来ておりますが今後に期待を抱きつつ、今年もどうぞ宜しくお願い致します。...

鳥の巣釣り場通信(2025‐21)

===時間は止まらない===   下草の冬枯れが進む中、存在感を放っているのは水仙です。庭木として植えられた山茶花があちこちで大ぶりの花をつけ、景観にアクセントを加えています。この樹種と間違えやすい寒椿の開花はもう少し先になります。花といえば、「今年は千両が咲かなかった」と年寄りが漏らしておりました。 寒さが増して釣り場の水温がコンスタントに20℃を下回るようになり、直近は17℃付近で微変動しています。...

鳥の巣釣り場通信(2025‐20)

===瀬戸内海のマガキに異変===   常緑樹が優占する紀南の里山にあって、数は少ないけれども落葉樹が色づき、強まった北風に葉を落とし始めております。秋の深まりを感じさせます。この季節、ほっこりした小春日和であっても朝夕は冷えます。師走を目前にして寒さが一段と増した観があります。 水温は11月中頃に20℃を行ったり来たりという状況でしたが、直近は20℃をわずかに超えるレベルで推移しています。...

鳥の巣釣り場通信(2025‐19)

===辺境はタイムカプセル?===   金木犀がシーズンを終え小さな花が地面を黄色く染めています。またこの季節に路上でよく眼にするのはドングリです、ドングリやシイの実の凶作が各地から伝えられ、これがクマやイノシシを人間の生活圏に差し招く要因になっていると云われているものの、「我が散歩ルート上では決して少なくなさそうなのに」と想いつつ踏みしめています。そうした中、珍しく落下したアケビの実を見つけました。子供の頃はおやつ替わりの木の実、東北では天ぷらで食す地域もあるそうですね。...

鳥の巣釣り場通信(2025‐18)

===潮風は健康長寿に効果?===   10月半ばを過ぎても半袖シャツで十分過ごせていたところ、先頃急に冬の扉が開いたかの如く寒気が侵入し、長袖だけでは間に合わず薄手のカーディガンを重ねるまで一気に衣替えが進みました。冷気を感じ取ったのか金木犀も香りを放ち始めています。 海に目を転じれば、薄明の海面を行き交う“タチウオ”釣りの小舟。秋の深まりを感じます。釣り場来場者の方々も朝は冬とそん色のない衣装に替わりました。寒さを耐えるのはストレスですから、万全の準備は重要です。...

鳥の巣釣り場通信(2025‐17)

===未来へ繋ぐディスプレイ?===   移入植物は“セイタカアワダチソウが至る所で繁茂しています。この黄色い花が鮮やかだけれど繁殖力がすこぶる旺盛で、背の高いその茎は固いので駆除するにも厄介な存在です。あちこち荒らしまわっているイノシシもセイタカアワダチソウの群生地は避ける傾向が見受けられます。悪いことに、お仲間のブタクサの類もあちこちへ侵入しています。最近これらの判別法が分かりかけてきました。...

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