鳥の巣釣り場通信(2026‐13)

===運が良い人 vs 悪い人(私的印象論)===

 

近畿地方の梅雨明けが宣言され、それを待っていたかの如くセミが一斉に鳴き始めました。生物の季節への感受性には人知を超えたものがあります。既に今は酷暑の真っ最中。

台風9号が沖縄南部域に大きな爪痕を残しました。紀伊半島を目指してやってきた台風7号は初期の予想コースより南を通過したため殆ど影響なく過ぎました。それにしても流石のベテラン漁師達、台風の影響を読み切っていたのか、避難してきた漁船の数はいつもの1/3でした。

月初めに田辺湾内で赤潮(種類は不明)が確認されました。湾奥は青汁にコーヒーを混ぜたような色の海水に満ち、通りがかりの人からも「ひどい赤潮だねえ!」との感想が漏れるほどの状況。長期戦を覚悟したところ幸いにも4,5日で消失に至りました。台風の勢力区分に倣えば、“中型で強い”(海水の着色が濃いものの出現域は比較的狭い)赤潮と評価しました。

釣り場の水温は30℃を前後しています。海は濃い緑で、透明度は中位となっています。

7月前半のチヌ類は3.0尾(一人当たり)となり今季最高の数値。釣り場として好調を維持しており喜ばしい限りです。サイズの主体は引き続き25~30cm台ですが、40cm超級もかなりの尾数が揚っております。サイドメニューとしてオオモンハタが増えています。

アジ類は20cm前後が多いものの、稀に30cm前後も混じっています。また、ここにきて豆アジが戻ってきた印象を受けます。

アイゴは引き続き数尾~両手超えといったところです。ご本人曰く五目釣りのベテランY氏、近頃はもっぱらアイゴ狙いです。最近の来場時、「入れ食い状態になってきたけれどもう打ち切り、十分」と云いつつ余裕の笑顔で帰路に就きました。

 

 釣り場事務所の訪問者2 (an another stranger in the Torinosu office of SFA)

 

お盆が近きお墓参りを気にかけている方々も多いのではないでしようか。

墓参と云えば、母親に連れられたある子供さんが、「わが母親はやや恵まれない星のもとに生きている・・・」、そんな感想を抱くひと時があったのですね(by さだ まさし)。感受性の強いお子さんです、何歳でしようか? わが子供時代を振り返って、そうした愁傷な感覚を覚えたことなどありませんでした。

巷にいわれる “運のよい人 vs 悪い人“というのは、当の本人がどう考えているかにも依りますし単純に区分けはできないけれど、何となく「両者がいるのは確かそう」という印象です。概念を拡げるなら、”苦労が多い/少ない人”、あるいは(センスのない表現ですが)“勝ち組 vs 負け組”と云えるかもしれません。

例えば、歩道を歩いていたら上から予期せぬ落下物があって落命/大けがをした、という類のニュースが時々流れます。あと一秒早く逆に遅くても状況が天国と地獄ほど変わっていたはずで、これはもう運命としか云いようのない究極の運の悪い事例と感じます。

こうした不慮の出来事を念頭に、工事現場やここは危なそうだとピピッと感じる場所は迂回する、といった危機管理を心がけている人もいるそうです。野生の勘が働くのかもしれないけれど、この生き方も気苦労が多そうです。ただ、それでもままならないのが人生と云えます。

冤罪事件の当事者も運の悪い人になるのでしようか? 個々の背景状況は様々でしようが、明らかに運が悪い/嵌められた、としか見えないケースはあります。

医者は病気の見落としや治療ミスによって刑事事件に問われることがあります。が、個々の能力、経験の差や病気の症状によってある種のミスは避け得ないでしよう、(残念ではあるけれど)人間なんだもの」と、個人的には気の毒に思う場面もあります。学童教育や児童保育の現場にも似たような事例があります。

前にも記したように相撲の立ち行司も恵まれない(と感じられる)職種で、彼らはあの素早い相撲の動きの中で攻守の流れを考慮に入れつつ一瞬で勝ち負けを判断しなければいけないのです。

行司が帯びる短刀は判定を差し違えた場合は自ら命を絶つ(覚悟)との意味合いだそうですが、判断の難しい勝負が多いうえ、同体引き分けの判定は許されないのです。また自らの命すら掛かっているのに特別な要請がなければ審判員の議論に加われない、とは(人権侵害ですね)。

最近、“差し違え“が続いて進退伺を出した行司の一件が伝えられていました。とかくマスコミを賑わす機会が増えた法務関係者もメンツに拘泥せず、行司並みの矜持と相撲界並みの倫理観(?)を持って事件にあたって頂けることを期待します。

近年はPCの前に座って短時間に莫大な金を稼ぐ少数の長者が現われている一方、暑さ寒さに耐えながら長時間働き、慎ましく生活を営んでいる民がいます。事は傍で見るほど単純ではないでしようが、前者を人生の勝ち組と評価する風潮が強いものです。けれど、どうも肌合いが合いません。個人的にお付き合いを願いたいのは後者ですね。「何だ、負け犬の遠吠えかい」といった類のご指摘もありましようが。

さて、釣り場の事例を当てはめてみたらどうでしよう。 隣り合う釣り台で釣果が大きく違う場合は結構あります。餌や撒き餌の配合が違う、合わせのタイミングに癖がある、あるいは竿の値段が異なるといった点で釣果に差が出る場合もありますね。

それどころか同じ釣台の二人に釣果の差がでる場合だってあります(帰りの車内が暗くならないことを祈ります)。

これらを“腕の差“と云うのでしようか。「いやいや運だ」と控えめに主張する場合も。でも「場所が大事」という主張もあることを付記しておきます。

最近訪ねた墓は地域住民による草刈りが行われていました。生け花はカンカン照りの真夏に10日ぐらいしか持ちません。多くの墓石の生花が勢いを失っている中、高野槙は緑を保っていました。さすがです。

鳥の巣釣り場通信(2026‐12)

===海洋浮遊ゴミの自然史(概略)===   鳥の巣半島への入り口に立つハマボウが花を着け始めました。鮮やかの黄色です。 紀伊半島を目指してやってきた台風7号は初期の予想コースよりかなり南を通過したため当地への影響は大きな雨のみで風は殆ど感じられませんでした。それにしてもベテラン漁師達、台風の影響の具合を読み切ったのか、避難してきた漁船の数はいつもの1/3というところでした。流石の経験知、です。...

鳥の巣釣り場通信(2026‐11)

===子供の名前が読めない・・===   里山の緑もすっかり濃くなり初夏の装いに替わりました。道端に名前を知らない野草の小さな花々が散見されます。ネットで検索すればかなり精度高く正しい名前が表示されるそうです。これに対して昆虫は正答率が下がるとか。種類を識別するマニアックな形質が外見だけでは捉えにくいからですね、多分。 先の台風は薄皮一枚で直撃を交わした状況でしたが、予想より被害が少なくて幸いでした。梅農家にはダメージだったかもしれないけれど、米農家からは「水が入って良かった」という声が挙がっていました。...

鳥の巣釣り場通信(2026‐10)

===オキアミの取り柄は釣り餌だけでない===   ツツジの季節が終わろうとしています。ツバキは花柄側を上にして地面に鎮座していると以前記したのですが、ツバキは花弁を上に落下しているものが半数若しくはそれ以上です。ツツジも結構立派な花ですが、花の特性が空気抵抗を受けにくいようです。 釣り場の水温は梅雨明けを彷彿させる暑さが続いたにも拘わらず意外と昇温が抑えられています。夜間に涼しいのがその一因でないかと推察します。と云っても上昇傾向にあるのは間違いなく、直近は25℃をベースに変動しております。...

鳥の巣釣り場通信(2026‐09)

===長期予報は暑い夏とか===   近隣の梅園で収穫作業が始まっています。釣り場への道中でも作業の一団に遭遇しました。最近知り合った梅農家に今年の作柄を尋ねたところ、「良くないなあ~、赤字だわ」と漏らされました。一次産業に難しい時代です。 海へ目を転じれば、“ツメバイ”採りの小舟が目に入ります。有力組合員O氏の小舟も採集物を携え頻繁に姿を見せています。潮の干満が大きいこの季節、組合関係者も藻場増殖関連事業のため岩礁で作業する機会が多くなっています。  ...

鳥の巣釣り場通信(2026‐08)

===自然は時に試練を与える===   里山は新緑に満ち、下草の伸びも日一日です。この大型連休、快晴続きとまでいかないけれど初夏の兆しといって差し支えなさそうです。鳥の巣半島の田んぼは一足早く早苗が出揃いました。 釣り場の水温は20℃を超え、直近は21~22℃をベースに変動しております。 海の色は緑が優占し、透明度は中~高位となっています。今年は水温も透明度もやや高め傾向との感触です。...

鳥の巣釣り場通信(2026‐07)

===春のまどろみの中で・・===   春は菜の花類をはじめ黄色の花が目立ちます。単なる個人的印象かとも疑っていたのですが、日本料理の世界でも「春は黄色が季節の色なんです」と講師の先生が力強く話しているのを聴き「なるほど、一般的な受け止めなのだ」と心に刻めました。 鳥の巣半島では田植えの準備が急速に進んでいます。水を溜めた田んぼに映り込む新緑はインスタ映えします。こうした映像では見えてこないけれど、里山には時期特有の匂いがあります。野外で昼寝したくなる季節の到来。...

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