
鳥の巣釣り場通信(2025‐12)
===水の助けられ水に泣く===
平素は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。
鳥ノ巣半島の入り口に立つ塩生植物ハマボウが鮮やかな黄色の花を着けています。しかしながら高い気温と少雨を反映してか普段の年より花数が少なく鮮やかさに欠ける印象です。早い梅雨明けとその後の高温に彼らも大変なのだろうな、と推察する次第です。
釣り場の水温は記録的高水温であった昨年同時期よりさらに2~3℃高い状態で推移しており、ここしばらくは30℃にはりついた状態です。お天気ニュースは日本周辺の海水温も極めて高い状況にあることを伝えています。地球温暖化対策の目標が工業化される前と比較して平均気温を1.5℃以下の昇温に抑えるということですから、海がこういう状態ではもう地球はどういうことになっているのか・・・。
釣り場周りは引き続き蒼緑の水塊に覆われています。月初めに透明度が高くなったことがあり、地元のベテラン漁師は「黒潮が近づいたのかな?」と話していました。それも極ごく一時で、現在は低~中位で経過しています。
7月上旬のチヌ類は0.9尾(一人当たり)でした。サイズは30㎝前後のものが主体となり季節と共に獲物の小型化が進行している印象です。イソメ類を使ったグレ狙いもぼちぼちというところ。
アジ類は引き続き豆アジ主体である程度数は揃えられているようです。先日来、対岸の波止場で30㎝前後のサバ風の魚が釣れておりました。訊くところスマカツオの未成魚個体とのことでした。あるベテラン氏に依れば当釣り場でも魚影が確認されたようです。
アイゴは引き続き良型が両手前後というところ。もちろん「今日は来なかったことに・・・」と云う日もあります。我が家は厚意の戴き物(身開き)が続き、軽く塩を振って干物にしています。
鳥獣対策で緊急配備されたオ-ルド戦士隊
記録破りの早い梅雨明けとその後の真夏並みの暑さは十分記憶に残ります。個人的なことを申し上げればこの10年で水田(並びにため池)の水が最も窮乏した年となりました。先日の関東を掠めた台風の影響もあってこの地域にもまとまった量の雨が降り、これで田んぼの水不足はかなり目途が立ったと安堵しています。恐らく多くの農家も同じ気持ちのはずです。でもこうした突飛な現象が毎年続くとなればすぐに記憶から消え去り、あとは記録に残るだけかもしれません。
このような常ならざる激烈ともいえる最近の気候現象は地球の温暖化と密接に関連した現象であるというのが近年の気象や地球物理の研究者の意見です。その原因はというと二酸化炭素などの温室効果ガスの増加に因る、という説が有力(ほぼ間違いないという流れ)ですね。
そのせいか世界各地で氷河が溶けるなど氷床の崩壊が進んでいます。このまま温暖化が進むと海水面が67㎝ほど上昇すると予測されています。海の平均水深は3800mほどなので0.68mぐらい増えても数字の上では大したことがなさそうですが、南洋の島嶼国では日々海岸線が削り取られ、近い将来国土が消滅する危険に直面していると伝えられます。
最近のネットニュースで各地に建設された大型ダムが地球の自転に認知しうるレベルの影響を及ぼしているという記事が目に付きました。淡水は戦略物質となりつつあり、その囲い込みは地球規模なのでダム建設が中断することはないでしよう。
ただダムの貯水量でそういうことが起こるなら海洋全域の水嵩が増したら地球の物理運動に一体どういう変化が顕れるのか・・・。恐らく優秀な学者連が既にモデルを使った模擬計算をやっていることでしようが、あまりハッピーな結果は想像できません。
話は飛びますが、(旧モデルのマイカーにはないけれど)近頃の車はアイドリングストップの機能を有しています。怪しい記憶だけれど、これは燃料の消費を抑え、ひいては温暖化ガスの放出減に結び付けようとの意図ではなかったかしらん。
この流れに異を唱えるが如く、夏はエンジンを点けたまま長時間駐車している車があちこちで観られます。あれではアイドリングストップによる燃料の削減効果なんて吹き飛ぶのではないでしようか・・・??
何より夏にそうした車の近くを通ると熱気が襲い掛かってきます。「何とかしようよ!」と一部庶民が叫んでも、「エアコンを適正に使用して・・」というスローガンが定着した現在、行政や警察が率先して「停車時はエンジンストップ」を主導するのはバツが悪く腰もひけることでしよう。ただ人の生命がかかるとなれば何故か化石燃料の消費を抑えるという政策目標がうやむやになるのに幾らか違和感を感じておりますが。
でも車の排熱にお怒りモードの方は大勢居られるようなので、そのうち刃傷沙汰になならないかと密かに危惧しています。何しろカエルの鳴き声さえ裁判沙汰になりうる世の中ですから。
鳥の巣釣り場通信(2025‐11)
===雨が物語を紡ぐ=== 平素は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。 鳥ノ巣半島の水田ではi稲の実入りが進み始めました。高い気温を反映してか昨年(もちろん例年)より数日前倒しになっています。問題は今後の水の具合と病気並びに高温障害の程度でしようか。国内のコメどころの多くは鳥の巣半島より気温が高いうえ、長引く暑さが米の品質にダメージを与えます。今年の米生産は量も品質も安心できません。...
鳥の巣釣り場通信(2025‐10)
===最初の一尾=== 平素は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。 今の時期、落ち梅にビワが田舎道のあちこちで眼につきます。近頃はこれら先行組にヤマモモが加わってきました。ヤマモモの種は靴や車の溝に入り込むので厄介です。 ヤマモモは子供の頃の貴重なおやつでした。近頃の小学生はヤマモモを知らないということは以前記しました。地域を代表する樹種なのに残念。...
鳥の巣釣り場通信(2025‐09)
===食べものにまつわるあれこれ=== 平素は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。 つい先ごろまで香を放つ植物があちこちで観賞されたのですが、既にシーズンが終了した模様です。夜明けと共に甘い匂いの消え去った田舎道を軽トラが車列をなして畑へと向かっています。多くは梅取り軍団、ごく一部がビワ農家でしようか?...
鳥の巣釣り場通信(2025‐08)
===タコ・イカから目が離せない=== 平素は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。 米つくりが盛んな隣接地域の田んぼに水が入り始め、田植え関連の作業が急ピッチで進んでいます。片や一月前に作業が済んだ鳥の巣地区は苗が育って青田に替わってきました。なかでも肥料が利いた水田は株の張りが立派です。これに比べると痩せづくりの我が家はかなり見劣りしています。...
鳥の巣釣り場通信(2025‐07)
===遠くの親戚 近くの他人=== 平素は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。 初々しい緑の衣をまとった樹々、山が一回り大きくなった印象を受けます。鳥の巣半島の水田に早苗が植わり、五月の微風に揺れています。里山が水面に映り込む時間帯は日本の原風景としてインスタ映えする光景ではあるものの、苗の成長は意外と早く、そうなると汚れた鏡と一緒で映りが悪くなります。従って水鏡は限られた期間だけのお宝映像といえます。...
鳥の巣釣り場通信(2025‐07)
===桜にまつわるエトセトラ=== 平素は鳥の巣釣り場をご愛顧いただき誠に有難うございます。 桜の花が風に舞い雨に打たれて散り去り、骨組みだけだった立木も急激に初々しい緑をまとい始めました。里のあちこちで草刈り機のエンジン音が響き、鳥の巣半島では田植えの関連作業が急ピッチで進行中です。 水温は天気の変化に呼応し、月初めは17~18℃台をベースに晴れると上昇、降雨になると下がるパターンが続いておりましたが、直近は18~19℃へとベースラインが上がっています。今のところ20℃を超えた日は記録されていません。...
